このフレーズが使用されるシチュエーションとしては、何かを頼みたいのだけれど、真面 目な調子で 「お願いします」とは言いづらいときなどに使用されます。 たとえば、ミスを犯した上司が部下にその尻拭いを頼むときなどがこれに当たります。

　無論、そればかりではなく、始終一人でボケまくっている人がそのままのノリでこれを乱発するという場合にも有効です。

　左図が完成形です。どうでしょうか、うまくできましたでしょうか。腰を落とすタイミングは、必ず「どーかひとつ」の「どー」のところから下ろし始めてください。腰を下ろしてからフレーズを口にしたり、言い終わってから腰を下ろしたのではなんとも間抜けな感じがしてしまいます。

　このフレーズで一番肝心なのは、腰を落とした際に、上体から頭までを左右どちらかに小さく傾けることです。これにより、物事を頼むときの重苦しさを無理矢理にでもなくそうとする馬鹿馬鹿しさが表現されます。チャップリンが悪戯っぽさを表現するときに作り笑いをしながら小首を傾げるあの動きと同じです。

　このフレーズの可笑しさは、人にものを頼むという、本来であれば真面目にお願いしなくてはならない事を、軽く表現してしまうというその落差にあります。ですから、このフレーズを使用するのに最も適しているのは、強面の人など、軽い感じとはほど遠いイメージの人となります。

　大きな笑いが起こるタイプのフレーズではありませんが、アクセントとしては十分すぎるほどの完成度を備えていますので、みなさんも是非身につけてください。