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第7回小学生作文コンクール
「ありがとうのメッセージ」入賞作品
日本全国のみならず、世界各国の、日本語の文章を書ける小学生から9,863作品の応募がありました。
審査の結果、最優秀賞1名、優秀賞2名、誤謝出版社賞1名、審査員特別賞3名、朝旦小学生新聞社賞2名、佳作43名、残念賞1,358名、よくがんばったで賞2,459名、象印賞1名、水の江瀧子賞1名、花王名人大賞1名、あんたが大賞3名が決定いたしました。
お父さんのすてきな目
佐藤洲樹亜(小3)
私のお父さんは、ふだんは家にいます。でも、はたらいていないわけではありません。
私のお父さんの仕事は、ユーチューバーです。
毎日、毎日、スマホやビデオカメラを持って、外に出かけて、いろんなものを、たくさんさつえいします。そして夕方くらいに家に帰ってきて、さつえいした動画をへんしゅうして、ユーチューブやティックトックにアップします。
ユーチューブのチャンネルとうろく者の数は34万人だそうです。スパチャがたくさんとんできた時には、私におこづかいをくれることもあります。その時、私はとてもうれしい気持ちになります。
お父さんがはじめてバズったのは、元カノの人がいますんでいる家のげんかんの前で、大きな声を出して、元カノのわる口を言い、家の中から出てきた、元カノのいまのだんなさんになぐられて、はな血を出す動画です。1か月で834万回も再生されたそうです。
ほかには、朝のとよす市場に行き、むだんで魚をはこぶトラックにのったり、町を歩いている若い女の人に向かって、
「あなたが出ていたエーブイを見たことがあります」
と、何人にもきいて回ったり、26時間テレビの200キロマラソンで、走っているげいのう人に近づいて、ライブ配信をしたりした動画などが、とてもバズりました。
お父さんはたまに、私も動画に出してくれます。
この間も、スシタローでいっしょにおすしを食べる動画を配信しました。とても楽しかったです。
でもその時、お父さんに言われて、おいてあるしょうゆのビンをくわえさせられた時には、ちょっと嫌でした。でも、その動画もすごいバズって、スパチャがたくさんとんできて、私も、おこづかいをたくさんもらえたので、ちょう嬉しかったです。
お父さんは、動画の内容を考えているときに、とてもしんけんな目をしています。私はそんなお父さんの目を見るたびに、いつも、すてきだなあ、と思います。
そして、動画をさつえいしている時のお父さんの目は、すごく楽しそうになります。まるで、赤ちゃんのような、きれいな目だなあと、思います。
お父さんのことを、炎上けいユーチューバーとよんで、ばかにする人がいるそうです。私も、学校でいじめられたりします。
でも、私は、お父さんがいつもしんけんに動画をさつえいしたり、配信したりしているのを知っています。そのお父さんの、しんけんな、楽しそうな目は、私のじまんです。
これからも、へんなコメントや垢BANにも、めげずに動画を作ってほしいです。私はずっと、おうえんをしようと思います。
審査員寸評
陰野華代(インフルエンサー)
洲樹亜さん、最優秀賞の受賞、おめでとうございます。
作文の内容から考えるに、お父様は日頃から、たくさんの誹謗中傷を受けているのだと想像します。
そんなお父様のことを、洲樹亜さんが心から尊敬し、応援している様子が痛いほどに伝わってくる内容だと思います。
私も、インスタグラムで46万人のフォロワーを持っていますので、炎上に巻き込まれたことも度々あります。当然、ものすごく落ち込みます。
そんなとき、家族からの励ましの言葉にどれほど救われたかわかりません。
洲樹亜さんも、これからもお父様のお仕事を優しく見守ってあげてくださいね。
お母さんをいじめるな
けむらへそや(小1)
お母さんがないている。ぼくは、しんぱいしてこえをかけました。
「どうしたの」
と、ぼくがきくと、おかあさんは、
「こわい手がみがとどいたの」
と、言いました。ぼくは、その手がみを見ました。むつかしい字が書いてあって、ぼくにはよめませんでした。
お母さんに、
「これはどんな手がみなの」
と、ききました。すると、お母さんは、
「これは、そじょう、というものよ」
と、なきながら、おしえてくれました。
そじょう、というものが、なんなのか、ぼくにはわかりませんでしたが、お母さんをなかせるような、わるい手がみなのだと、思いました。
なぜ、そんな手がみがお母さんにとどいたのか、ぼくは、お母さんにききました。
「エックスとかで、ウソをひろめているわるいおいしゃさんに、ウソを言うのをやめなさいと言ってあげたのよ。そうしたら、そのおいしゃさんから、めいよきそんでうったえられたの」
と、かなしそうに言いました。
お母さんはそれから、
「さいばんしょに、行かなきゃいけなくなったの。わるいおいしゃさんに、お金をはらわなくちゃいけなくなるわ」
と、がっかりしたかんじで言いました。
その日のよる、お父さんがしごとから、かえってきました。お母さんは、なきながらそじょうのことをお父さんにはなしました。
お父さんは、お母さんが、わるいおいしゃさんにしていたリプを見ました。
お母さんは、わるいおいしゃさんに、ひとごろし、とかエックスでなんどもリプしたそうです。
お父さんはお母さんのことを、すごいおこって、お母さんはおこられてすごいなきました。
ぼくも、お母さんのしたことは、よくないと思いました。
でも、お母さんはこんなにないていて、とてもかなしい思いをしているのに、わるいおいしゃさんは、そじょうをおくってきて、お母さんを、いじめるのはよくないと思いました。
それから、お母さんとお父さんは、はなしあって、ジダンというのをすることにしました。
ジダンというのは、わるいおいしゃさんの言うとおりに、わるいおいしゃさんにお金をわたすことなのだそうです。
お母さんは、エックスのアカウントを消したそうです。
でも、ぼくは知っています。
お母さんは、こんどはインスタで、セクシーじょゆうの人に、そんなしごとをやめてふくしにつながれ、となんどもリプしていることを。
審査員寸評
空前抜作(空間プロデューサー)
臍哉くん、長い作文をよく最後まで頑張って書き通しましたね。
泣いているお母さんの姿、とても心配だったことでしょうね。
お父さんに叱られてさらに泣いてしまったお母さんの姿、とても悲しく映ったことでしょう。
でも、臍哉くんのお母さんを心配するその優しさに、きっとお母さんも安心したと思いますよ。
お父さんやお母さんにとって、お医者さんに支払う示談金は、けして安いものではないでしょう。ご家族にとって大変な負担になることと思います。
でも、そんなときこそ、臍哉くんの優しさが、お父さんやお母さんにとって、なによりの力になると思います。その優しさを失わないでください。
今回は優秀賞、おめでとうございました。
優秀賞
城野未散さん (6年)
「日本を作ったおじいちゃん」
沙村市立笹篠小学校
日本を作ったおじいちゃん
城野未散(小6)
僕のおじいちゃんはとても立派な人です。
自分の信念を持って行動する人です。それは、若かった頃から変わらないそうです。
おじいちゃんは、大学生の頃、学生運動というものに参加していたそうです。大学の不正を正すために、仲間たちと団結して抗議活動をしていたそうです。ゲバ棒という武器や火炎ビンという武器、さらには自分たちで作った爆弾などを使って、抗議活動をしたのだそうです。ある時など、道路の敷石を引き剥がしたりもしたそうです。
そして最後には大学の校舎に立てこもって、大学の人たちと団体交渉というものをしたそうです。
おじいちゃんはその話をするとき、
「あれが大学運動のクライマックスだったなあ」
と、いつも懐かしそうな、満足そうな、とてもいい表情で話をしてくれます。
それからおじいちゃんは、さっぱりと学生運動をやめて、普通に就職をしました。
その後、おじいちゃんは一生懸命に働いて、結婚をして、僕のお父さんやおばさんを育てました。おじいちゃんはよく、
「バブル景気を作ったのは俺たちなんだ。あの頃の日本は活気があってよかった」
と、口癖のように言います。おじいちゃんたちと同じくらいの年代の人を、団塊の世代というのだそうです。おじいちゃんはその後も働き続けて、10年前に定年になりました。
おじいちゃんはいつも、
「いまの俺は悠々自適の毎日だ。好きなことをたくさんやるぞ」
と、言っています。そんなおじいちゃんの、いまの一番の楽しみは、全国各地のデモに参加することです。
米軍基地やオスプレイ利用の反対運動、外国人を強制帰国させる法案への反対運動、LGBT差別の撤廃を訴える運動、原発再稼働と電気代高騰への反対運動、亡くなった総理大臣の国葬実施の反対運動、芸能事務所の性被害を追及する運動、原発の処理水の海洋放出への反対運動、東北の魚類を食べない運動、などのデモに毎日のように参加しています。
また、おじいちゃんは、フランスの川が緑色に染まったり、ゴッホやモネの絵にペンキがかけられたニュースなどを、ネットやテレビや新聞で見るたびに、すごく嬉しそうにしています。
僕も大きくなったら、きっとおじいちゃんのような活動をしたいと思っています。
それをお父さんやお母さんに言うと、いつも嫌な顔をします。その度に僕は、
「お父さんやお母さんは意識が低い。おじいちゃんを見習って」
と、言います。するとお父さんとお母さんはいつもあきらめたような顔になります。意識の低い大人って本当に良くないと思います。
審査員寸評
碌田マヤ(NPO団体「Nicori」代表)
優秀賞の受賞、まことにおめでとうございます。
城野さんの、世の中に対する高い問題意識と、その意識を与えてくれたおじいさんとの関係性が、よく描けていると思います。
私も数々のデモを主催したり、参加したりしていますので、高い問題意識を持たれている、おじいさんのお気持ちがよくわかります。
問題意識のない男性は、得てして女性を所有物と見たり、性的欲求の捌け口としか見ません。
おじいさんに理解を示さない城野さんのお父さんは問題意識に乏しく、ひょっとするとそういう男性かも知れません。
城野さんには、大人になってもそういう問題意識に乏しい、いわゆる「ガチキモクソおじさん」にはなってほしくありません。
もう少し大人になって、自由にお金を扱える年齢になったら、ぜひ私たちNicoriの元へいらしてください。
共に問題意識を語り合い、連帯してデモをしましょう!
お母さんとおばあちゃんはなかよし
護謨茉莉衣(小2)
私のお母さんとおばあちゃんは、とてもなかよしです。いつも、いっしょにいてたのしそうにしています。
お母さんとおばあちゃんの口ぐせは
「しんじつにめざめた」
です。
お母さんは、お母さんが子どものころから、おばあちゃんから、ほかの人たちがしらない、世界の本当のことをおしえてもらったそうです。
お母さんがはじめてよんだ、マンガではない本は、ノストラダムスのだいよげん、という本だったそうです。次によんだ本は、てんちゅうさつ入門、という本だったそうです。2さつとも、おばあちゃんがかってくれたそうです。
おばあちゃんは、いまでも、ふじ山がふんかする日をけいさんしています。おばあちゃんがまだ子どもだったようなころに、ふじ山がふんかするとみんなが大さわぎをしたのだそうです。
この間、おばあちゃんに、こうちゃキノコというものを、のませてもらいました。これをのむと、体がとても良くなるのだそうです。
私は、そんなおばあちゃんが大好きです。
お母さんは、私にも世界のしんじつをおしえてくれます。
いまの日本のせいふはにせもので、やみのせいふというものが、日本をうごかしているのだそうです。
ほかにも、しんど4より大きな地しんは、人工地しんと言って、だれかが地下で地しんをおこしているのだそうです。
そして、みんなが打っているワクチンのちゅうしゃにはマイクロチップが入っていて、そのちゅうしゃを打つと、マイクロチップがスマホのでんぱにつながって、悪い人の言いなりになってしまうのだそうです。
私はとてもこわいと思いました。私は、お母さんに
「スマホのでんぱにつながってしまったら、知らないうちにすごくギガがへったりして、大へんだよね」
と、言いました。するとお母さんは
「そういうことじゃない」
と、言って、少しがっかりしたみたいな顔をしました。つづけて、
「そういうところ、お前は、わかれたあの男にている」
と、言いました。私は、お母さんをがっかりさせてしまって、かなしいと思いました。
お母さんとおばあちゃんは、この間も二人でなかよくネットを見て、りょうりを作るユーチューバーのどうがに、
「かがくちょうみりょうを使うのはよくない。子どもをころすきか」
と、書きこんで、垢バンをくらっていました。
それでも私は、そんな、しんじつにめざめている、なかよしのお母さんとおばあちゃんが、大すきです。
審査員寸評
土下三太郎(有限会社誤謝出版社代表取締役社長)
茉莉衣さんの作文を読みながら、私の主張と近いご意見をお持ちのご家庭だな、と思いました。
我が社では、世界の真実を追求する書籍を多数世に送り出しています。
現在は、科学に傾倒しすぎている近代医療に警鐘を鳴らす書籍を多数出版しております。
今回、このような作文を応募いただけたことはまさに我が意を得たり、という想いを抱くのに十分でした。
茉莉衣さん、いつまでも真実を追求する姿勢を失わないでくださいね。